ガウディ x 井上雄彦@兵庫県立美術館に行ってきました

2008年、上野の森美術館で開催された最後のマンガ展を見ているとき、ウッフィツィでレオナルドの受胎告知を見ている光景が浮かんできたんです。
「もしかしたら、この人は現代のレオナルドなのかもしれない」とふと思いました。
以来、僕の中ではレオナルドだった井上雄彦がガウディに出会って何を感じたのか、兵庫県立美術館にやってくるのを楽しみに待っていました。
待っていた割には、訪れたのは先週だったわけですが。
gaudixinoue.jpg
特別展「建築家ガウディx漫画家井上雄彦」
井上雄彦を通してガウディを見るのか、ガウディに触れた井上雄彦がなにを感じてなにを表現してくれるのかを見るのか、僕はもちろん後者です。
先入観を持たずに作品を見るために、この写真の雑誌は読まずに兵庫県立美術館を訪れました。
会場に一歩足を踏み入れて最初の作品を見たときにまず最後のマンガ展を感じ、柵も額もない剥き出しの作品にスラムダンク-あれから十日後を思い出し、老いた姿には武蔵の最期が重なり、バガボンドに出てきたセリフもあったりで僕の中ではやはりガウディの足跡というよりは井上雄彦の足跡と今を感じる展覧会でした。
ただ、最後の部屋に飾られていた1番大きなあの絵。
あの絵に込められたメッセージを僕は感じることが出来なくて、しばらくの間作品を前に立ちすくんでしまいまいした。
そのなんとも言えない感覚は今もなお僕の中でくすぶったまま残っています。
あの絵ともう1度対峙するために、もう1度訪れるつもりです。

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